【タイ】バンコクの鉄道(BTS、MRT、ARL)の荷物チェック意味なし説

いつの頃からかバンコク都内では「荷物チェック」が大ブームである。

デパートに入ろうとしたらセキュリティゲートがあって、その先では警備員が待ち構えていて手荷物の中身を見せろと言う。電車に乗ろうと駅に行けば、やっぱりセキュリティーゲートと荷物チェックだ。ただし、これらをテロ対策か何かだと勘違いしてはいけない。デパートや鉄道の上層部も、現場でチェックを行う警備員も、テロって言う言葉を知っているのかさえ疑わしい。

バンコクのテロ事情

東南アジア大陸部の中央に位置するバンコクは、陸路での逃亡が容易であることや、外国人が紛れ込んでいても目立たないなどの理由によって、犯罪者の潜伏先としては最良の環境が整っている。世界的な”死の商人”として知られたビクトル・ボウトも、アメリカとロシアという世界の2大大国の捜査を逃れ、バンコクに潜伏していた。

タイのテロ事件と言えば、イスラム教徒が多く住むタイ深南部3県(ヤラー、パッタニー、ナラティワート)で定期的なテロ活動が行われているほか、首都バンコクでも中心部の交差点で無差別テロが実行されたり、軍の病院を狙った爆発テロが発生するなどしている。深南部3県のテロ事件については大きく報じられることはないものの、バンコクでの爆破事件などは世界的な報道の対象になる。ただし、犯人が逮捕されるまで世間的な関心は長続きしないため、どれも玉虫色の決着となっている。

バンコクのテロは「忘れた頃に発生する」くらいの頻度なので、決して多発している危険地域だとは言えないものの、いつ発生してもおかしくない環境であることは確かだ。

デパートの荷物チェックは”ステータス”か?

バンコク都内で高級だと言われているデパートの多くは、全ての出入り口での荷物チェックを行っている。空港などに設置されているものと比べれば貧相だとは言え、セキュリティーゲート(金属探知機)が設置され、全ての入場者がゲートを通ることになる。うっかり出口からデパートに入ろうとすると、警備員が血相を変えて飛んで来て、しっかり入り口のゲートを通るように促す。しかし、このセキュリティゲートは、常に警報音を鳴らしっぱなしだけど、警備員が気に留めることはない。

また、ゲートを抜けたあとのセキュリティチェックも非常に甘く、現場での裁量を任されている警備員たちは、軽くカバンの中を覗くか、何も見ずにスルーするかを判断するだけである。

では、どうしてデパートの入り口にセキュリティーゲートが設置され、荷物チェックが行われているのかというと、単なるステータス向上のための施策であると思われる。高級ホテルではドアマンが立っていて、ドアを開けてくれるのと同じ効果を目的としている。自動ドアにすれば良いじゃないかとか、見ないならチェックするなよとか、そんな野暮なことは言ってはいけない。それがステータスだ。

鉄道各社の荷物チェックは”責任逃れ”か?

バンコクの鉄道各社では、多くの利用者が効率的に利用できるように設計された駅構内の動線を破壊して、全員の荷物チェックを行っている。このところ、バンコク都内を走る鉄道の利用者は急激に増えており、もしも運行中の車両がテロの標的となれば大惨事となることは避けられない。無条件に全員を列車に乗せて、テロが発生すれば、鉄道各社の責任が問われる。だから、荷物チェックが必要だ。

デパートの荷物チェックにはステータス向上の狙いがあるのではないかと書いたけど、鉄道の荷物チェックにはステータスなんて腹の足しにもならないものに関心はない。だから、駅の警備員たちは、カバンの側面をライトで照らして満足し、同僚との会話を楽しみながらカバンには目も向けずにライトを照射したり、大型の旅行バッグは開けるのが面倒だろうからとスルーして手荷物だけをチェックする。

いざ事件が発生すれば「警戒していたのに、くぐり抜けられた。」と言ってしまえば良い。何も策を講じずに危険を放置していたと言われたくないだけだ。

意味は無い!だが、それで良い。

正直なところ、上記のような状況に対して、もっと警戒心を持って警備して欲しいとは思わない。逆に、これくらい適当な警備に留めてくれていることに、タイらしくて良いと思うくらいだ。小さな小さなハンドバッグの中身は確認するのに、大型のスーツケースは開けるのが面倒だから大丈夫だよって、こんな対応が出来る国であることを嬉しく思う。

テロを警戒することは、今の世界的な常識なんだろうけど、わざわざテロのために日常生活に支障が出て欲しくない。デパートや駅のセキュリティチェックが、空港と同レベルになって、荷物は全てスキャンされ、靴を脱いで探知機を潜り、身分証明書の提示を求められたら、確実に外出することを躊躇う理由になる。国境を超えるという事情があるからこそ、あの空港でのチェックを仕方なく受け入れられる。ちょっと都内まで行きましょうってだけの動機では、あんな徹底的なチェックには耐えられない。

だから、タイの荷物チェックには利用者の安全を守るような目標はないけど、今のままで良いんじゃないでしょうか。

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投稿者プロフィール

タイ在住ブロガー。ここ最近は、ブログ「キャプロア」の復活作業に邁進中です。あと、夜の連続ブログ小説「この男、猥褻につき」ってのを書いてます。旧ブログは「キャプローグ」、旧旧ブログは「キャプログ」です。ブログで賞を貰ったことがあります。

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