【書評】観光客から旅行家へ!『10年たっても色褪せない旅の書き方 』轡田 隆史

ジェフ・ジャービスの『デジタル・ジャーナリズムは稼げるか』を読み終えて、表現方法のようなことにも配慮してみようかと思い、人生で初めて「文章の書き方」に関する本を読んでみました。著者である轡田隆史が、どんな人物であるのかも調べもせず、ただ紀行文について書いてある本が良いなぁと選びました。ってことで、『10年たっても色褪せない旅の書き方 』の書評です。

新しい表現方法など存在しない。

本書の中で繰り返し出てくるのが「新しい表現方法など存在しない。」というテーマです。

文章っていうものは、著者と読者、書き手と読み手、発信者と受信者という存在するので、あまり突飛な表現方法をしたところで、それを読者が理解できなければ意味がないですね。小説であれば、それなりに書き手の自由度は高いかもしれませんが、紀行文に関して言えば、伝わらない文章を書くことに意味なんてありませんから、言いたいことは分かります。

ただ、個人的には、どこまで伝わるかのゲームを楽しみたいという気持ちはあるので、この点については、多少のチャレンジ精神は持ち続けていたいですね。とはいえ、結局のところは、既存の表現方法から逃れることはできないので、ここで勝負することは労力の無駄であるという主張については、理解できます。

他とは違う視点に立つことを頑張れ。

著者は「裏を見る」という表現を好んで使っていますが、同じ場所に出掛けても、見ているものが違えば書くものも違ってくるので、これは常に意識しておいた方が良いですね。まず重要なのは、なんでも裏を覗き込んでみる好奇心と、群衆から少し距離を置いて眺めるような冷静さでしょうか。

日本の観光地っていうのは旅行者に対して親切丁寧に色んなことを指図してくれますから、さほど好奇心がなくても、それなりの成果があるものですが、東南アジアをはじめとして海外の観光地では、完全に放置されてしまいますから、好奇心を持ち続けることが重要です。日本語ガイドがいる場合でも、気の利いたことを言ってくれるわけでもなく、ただガイドブックに書いてあるようなことをそのまま音声で伝えてくれるだけのことが多いので、しっかり質問するなり、自分で動き回るなりしないと駄目ですね。

紀行文は、歴史を下敷きに書くものだ。

観光地っていうのは、ビーチリゾートとか、温泉地とか、寺とか、神社とか、遺跡だとか、町そのものだとか、色んなパターンのものがありますが、紀行文として仕上げることを前提にすれば、まずは訪れる場所の歴史を学んでから出掛けるべきだというのが著者の教えです。このところ、急激に歴史に興味を持ち始めたので、これは素直に受け入れたいです。旅の目的地に関する歴史を学び、同じ目的地への旅を書いた紀行文を読み、事前の学びによって旅を充実させることは、とても重要だと身に沁みました。

また、歴史に限らず、とにかく多くの本を読むことによって、何かを見たときに頭に浮かぶもののクオリティを上げるように努める必要があるとも、著者は言います。いわゆる古典や名著と呼ばれるようなものには目を通して、旅先の情景と重ね合わせるように脳裏に浮かぶような状況になれば、たしかに旅のグレードがアップするような気がします。わりと本は読んでる方だと思いますが、まだまだメジャーな古典にも未読なものが多いので、ひとつひとつ潰していかねばなりません。

努力してスグに成果が出ることを頑張る。

本書を通して強く感じたことは、どれだけ工夫したところで成果が出そうにないことには無駄な抵抗をしないということです。最初に書いた「文章表現」の件のように、頑張ったところで成果の出る見込みがないことには力を入れず、旅に出る前に歴史などを読み込んでおくことや、現地を訪れたときに視点を変えてみることなど、すぐに成果が出ることに注力する方が正しいです。

とりあえず、近々、実践してみて、自分に出来るものかどうか判断してみます。

10年たっても色褪せない旅の書き方

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投稿者プロフィール

タイ在住ブロガー。ここ最近は、ブログ「キャプロア」の復活作業に邁進中です。あと、夜の連続ブログ小説「この男、猥褻につき」ってのを書いてます。旧ブログは「キャプローグ」、旧旧ブログは「キャプログ」です。ブログで賞を貰ったことがあります。

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